根管治療が必要な症状

根管治療(歯内療法)は、歯の内部にある根管部分の治療です。
重症のむし歯で、歯の根にまでむし歯が達した場合に行われます。
根管治療が必要になるケースは、慢性期と急性期にわけられます。それぞれどのような症状がみられるかをご説明いたします。

慢性期の症状

慢性期の症状

慢性期では、普段は痛みがないものの「疲れているとき」「風邪をひいたとき」など抵抗力が下がっているときや、「食事をしたとき」「運動をしたとき」などの特定の活動を行ったときに症状が出ます。
症状は鈍痛、歯ぐきの腫れ、歯の付け根の違和感・疼き、歯ぐきに膿が溜まる・膿が出るなどです。症状は出たり引いたりを繰り返すので、症状が見られたら早めの歯科医院の受診をおすすめします。

急性期の症状

急性期の症状

急性期は、ズキズキとした激しい痛みと歯ぐきの腫れが見られます。痛みは非常に強く、痛み止めを服用しても眠れない場合もあります。
歯ぐきの腫れもひどく、熱が出る場合や、上の歯ぐきの場合は目の下まで、下の歯ぐきの場合は首まで腫れが広がることもあります。

歯科医師が抜歯をすすめる
3つの判断基準

抜歯しか治療手段が
ない場合

歯を支える組織が機能しなくなっている場合や歯根が複雑な割れ方をしている場合など、現在の歯科医療では抜歯しか治療法がないケースです。
このような状況でセカンドオピニオンを求めても、多くの場合は「抜歯」が推奨されます。万が一、「抜歯をせずにすむ」とい判断には、十分な根拠を確認し、慎重な検討が必要です。

保険診療では難しい
精密な治療が必要な場合

根管治療のように精密な治療が必要な歯科治療は、的確な診断を行える環境と歯科医師の経験・技術に大きく影響を受けます。
保険診療の範囲内で治療を行う際には、先進の機器や治療方法を選択できずに、歯を抜くという判断をするしかない場合があります。歯を可能な限り残したいとお考えでしたら、豊富な治療経験と優れた技術を持つ歯科医師の在籍する歯科医院を選ぶのがおすすめです。

的確な抜歯の判断が
行えない場合

残念ながら、インプラント治療を目的として、歯を残せる可能性があるのに抜歯をすすめられる可能性もゼロではありません。
歯を可能な限り残す治療を基本理念とし、丁寧な検査・治療によって、的確な判断のもとに精密な治療を行える歯科医院を選択する必要があります。

可能な限り歯を残すべき理由

可能な限り歯を残すべき理由

歯の内部には歯に栄養を送る血管や痛みを伝える神経が通る根管があります。重度のむし歯などで根管内部にまで感染がおよんだ場合に、感染した神経などをきれいに除去して消毒し、炎症による痛みや腫れを軽減するのが根管治療です。
むし歯を起こす細菌が神経にまで感染すると、歯が激しく痛み、頬が大きく腫れることもあります。放っておくと悪化し、歯の内部や骨が破壊されるので、すみやかな治療が必要です。
当院では、必要に応じてマイクロスコープや歯科用CTなどの先進機器を活用して、精密な診断・治療を行っています。

抜けた歯は元どおりには戻せない

抜けた歯は元どおりには
戻せない

一度抜いてしまった歯を元に戻すことはできません。
インプラントや入れ歯、ブリッジなどの義歯で抜けた歯の機能は補えますが、人工物であり、生まれ持った歯とは異なります。また、歯が1本抜けただけでも、抜けた歯を隣接する歯が補おうと動くなど、お口全体のバランスにも影響します。

精神的なストレスから守る

精神的なストレスから守る

痛みや腫れをどうにかしたいと治療を受けて、歯を抜いた直後は症状が落ち着き、満足感や充実感を得られるかもしれません。けれども、歯を抜いてしまい、自分の歯が二度と戻ってこないという事実が、日を追うごとに精神的な負担となるかもしれません。 可能な限り、歯を残すことは精神的なストレスを避ける意味でも大切だと考えています。

人工物は天然の歯に勝てない

人工物は天然の歯に勝てない

人間の歯の形や硬さ、感覚は優れており、食事時の噛み心地や会話のしやすさなどをそっくりそのまま人工物で補うことはできません。どれだけ優れた義歯で補ったとしても、天然の歯に勝ることはないでしょう。

義歯は永久に使用できない

義歯は永久に使用できない

インプラントや入れ歯は生涯使用できると思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、経年使用により劣化するので入れ替えが必要です。入れ替えのための治療には身体的・経済的・金銭的な負担がかかります。
可能な限り、生まれ持った歯を大事にして、歯を失ってしまうタイミングを避けるべきです。

抜歯をする方がよいケース

  • どの歯科医師が診ても抜歯しか選択肢がない状態の場合
  • 抜歯しないと、お口全体へ悪影響がおよぶと予想される場合
  • 歯を残すためにかかる治療費用がメリットと比較して見合わない場合
  • 抜歯をしなければ、治療計画全般が進まなくなる場合

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